昨今の半導体業界のまとめ(2026/02)
半導体業界の中でも「メモリー(記憶用半導体)」の価格が上昇が著しいです。
簡単にまとめてみました。
1. メモリーを「作っている・売っている」会社
メモリーの価格上昇が、ダイレクトに売上高と利益に直結するグループです。
・ミナトホールディングス (6862)
- 役割: 産業用メモリーモジュールの製造・販売。
- 注目点: 2026年3月期の利益予想を3.5倍に上方修正し、現在最も注目されています。大手メーカーがAI用(HBM)に生産を切り替えたことで、同社が得意とする「普通のメモリー」が品不足になり、価格が跳ね上がった恩恵を真っ先に受けています。
・キオクシアホールディングス (285A)
- 役割: 日本最大のNAND型フラッシュメモリーメーカー。
- 注目点: データセンター向けSSD(大容量記憶装置)の需要が爆発しており、長らく続いた赤字から急回復しています。
2. メモリーを仕入れて横流しする「商社」
在庫を抱えて販売しているため、市場価格が上がると「安く仕入れた在庫が高く売れる」ため、利益率が劇的に改善します。
・トーメンデバイス (2737)
- 役割: サムスン電子製メモリーを扱う専業商社
- 注目点: サムスンの世界シェアが大きいため、価格上昇の影響力が非常に大きく、業績の上方修正を繰り返しています。
・シンデン・ハイテックス (3131)
- 役割: 韓国SKハイニックス等の製品を扱う商社。
- 注目点: AI向けメモリーで世界をリードするSKハイニックス製品を扱っており、中小型株としての値軽さも注目されています。
3. メモリーを「作るための装置・検査する装置」の会社
メモリーメーカーが「もっと作らなきゃ!」と設備投資を増やすと儲かるグループです。
・アドバンテスト (6857)
- 役割: メモリー検査装置(テスター)で世界トップ。
- 注目点: 最新のAI用メモリー「HBM」は検査が非常に難しく、同社の高価なテスターが大量に必要とされているため、絶好調です。
・東京エレクトロン
- 役割: 半導体製造装置の世界大手。
- 注目点: 複雑な積層構造を持つメモリーを作るための装置に強く、メモリーメーカーの設備投資再開が大きな追い風です。
・日本電子材料
- 役割: メモリー検査に使う「プローブカード(消耗品)」の製造。
- 注目点: メモリーの生産量が増えれば増えるほど、この消耗品の需要も高まります。大幅な業績上方修正を発表済みです。
4. メモリーに不可欠な「材料」の会社
・レゾナック・ホールディングス (4004)
- 役割: HBM(広帯域メモリー)を積み重ねて接着するための特殊なフィルムを提供。
- 注目点: AI用メモリーには欠かせない材料で世界トップシェアを持っており、HBMの増産がそのまま利益につながります。
まとめ:なぜ今、この株たちが熱いのか?
- 「作るもの」のシフト: メーカーが儲かる「AI専用メモリー」ばかり作るようになった。
- 「普通のもの」の不足: そのせいでPCやスマホ用の「普通のメモリー」が足りなくなり、価格が急騰。
- ダブルの恩恵: AI用の高いメモリーも売れるし、普通のメモリーも高く売れるという、業界全体が「超・売り手市場」に入った。
特に「ミナトHD」や「商社系」は、工場の建設を待たずとも「今ある在庫や製品」がすぐ高く売れるため、業績への反映が早いのが特徴です。一方、「装置系」は、今後のさらなる増産に向けた長期的な成長が期待されています。

