「自分の本をKindleで出版してみたい!」
「でも、原稿をどうやって電子書籍の形式にすればいいのか分からない…」
そんな悩みを抱えている方に、ぜひ知ってほしいのがAmazon公式の無料ツール**「Kindle Create」**です。
この記事では、Kindle Createを使って、お手持ちのWord原稿をプロ並みの美しい電子書籍に仕上げる方法を、誰でもできるようにイチから解説します。
この記事を読めば、あなたも迷わずKDP(Kindle ダイレクト・パブリッシング)への出版準備を整えることができますよ!
Kindle Createとは?使うメリットは?
Kindle Createは、Amazonが提供している電子書籍作成のための公式無料ソフトです。Wordなどで執筆した原稿を、Kindleストアで販売するのに最適な形式へと簡単に変換してくれます。
Kindle Createを使うメリットはたくさんあります。
完全無料で利用できる
使い慣れたWordファイル(.docx)を直接読み込める
目次を自動で作成してくれる
プロがデザインしたような**美しいテーマ(デザイン)**をワンクリックで適用できる
スマホやタブレットでの表示を事前にプレビューできる
KDPへのアップロードに最適な出版用ファイル(.kpf)を書き出せる
専門的な知識がなくても、直感的な操作で見栄えの良い電子書籍が作れる、まさにKindle出版の心強い味方です。
ステップ1:Kindle Createをインストールしよう
まずは、お使いのパソコンにKindle Createをインストールしましょう。
Kindle Create 公式ダウンロードページ にアクセスします。
お使いのOS(WindowsまたはMac)用の「今すぐダウンロード」ボタンをクリックします。
ダウンロードされたファイルを開き、画面の指示に従ってインストールを完了させます。
これで準備は完了です。とても簡単ですね!
ステップ2:Wordで原稿を準備する【最重要ポイント】
Kindle Createに読み込ませる前に、Word原稿側で「ほんのひと手間」を加えておくと、後の作業が驚くほど楽になります。
一番重要なポイントは、Wordの「スタイル」機能で見出しを設定しておくことです。
章のタイトル(例:「第一章 はじめての冒険」) → 見出し1
節のタイトル(例:「1-1 旅の準備」) → 見出し2
項のタイトル(例:「持ち物リスト」) → 見出し3
このように、文章の構造に合わせてスタイルを適用しておくだけで、Kindle Createがそれを自動で認識し、目次を全自動で作成してくれます。
このひと手間が、クオリティの高い電子書籍を作るための秘訣です!
ステップ3:Kindle Createで原稿を編集しよう
いよいよKindle Createを使っていきます。スクリーンショットを交えながら見ていきましょう。
1. プロジェクトを新規作成する
Kindle Createを起動し、「新規作成」をクリックします。
「ファイルから作成」を選び、作成する本の種類を選択します。ほとんどの場合は**「リフロー型」**で問題ありません。
「ファイルを選択」をクリックし、先ほど準備したWordファイル(.docx)を選びます。
2. 章を検出して目次を作成する
ファイルを読み込むと、Kindle CreateがWordで設定した「見出し」を自動で検出し始めます。「開始」をクリックしましょう。
画面右側に章の候補が表示されます。これが電子書籍の目次になりますので、意図通りになっているか確認してください。問題なければ「承認」をクリックします。
これだけで、読者がタップすればジャンプできる、ナビゲーション付きの目次が完成しました!
3. 本の要素を適用する
次に、文章の各パーツが「本のどの部分なのか」を教えてあげる作業をします。
例えば、本のタイトル部分を選択し、画面左の「本文のプロパティ」パネルから**「本のタイトル」をクリックします。著者名なら「著者名」、章のタイトルなら「章のタイトル」**を選びます。
この作業を行うことで、次に適用するデザインテーマが正しく反映されるようになります。
4. デザインテーマを選ぶ
本の見栄えをガラッと変えてみましょう。
画面右上の**「テーマ」**をクリックすると、いくつかのデザインテーマ(Modern, Classicなど)が表示されます。
好きなテーマを選ぶだけで、見出しのフォントや装飾が統一感のある美しいデザインに一瞬で変わります。ぜひ色々と試して、あなたの本にぴったりのデザインを見つけてください。
5. プレビューで表示を確認する
編集がある程度進んだら、必ずプレビュー機能で読者からの見え方を確認しましょう。
右上の**「プレビュー」**ボタンを押すと、タブレット、スマートフォン、Kindle端末の3つのデバイスでどのように表示されるかを確認できます。
画像の大きさや改行が不自然になっていないかなど、ここでしっかりチェックすることが、読者の満足度を高める上で非常に重要です。
ステップ4:出版用ファイルを書き出す
編集とプレビューが完了したら、いよいよKDPにアップロードするためのファイルを書き出します。
画面右上の**「パッケージ」**ボタンをクリックします。
保存場所を指定して、ファイルに名前を付けて保存します。
すると、**「.kpf」**という拡張子のファイルが作成されます。
この.kpfファイルこそが、あなたの電子書籍の完成データです!KDPの原稿アップロード画面では、このファイルを指定してください。
【注意点】
.kpfファイルは、Kindle Createでしか開いて編集できません。後から修正できるように、元のWordファイルも必ず大切に保管しておきましょう。
まとめ
今回は、Kindle Createを使った電子書籍の作成方法を解説しました。
インストール:公式サイトから無料でダウンロード
Word準備:見出しスタイルを設定しておくのが最重要!
編集:章の検出、テーマ適用、プレビュー確認
書き出し:KDP用の「.kpf」ファイルを作成
Kindle Createを使えば、これまで「難しそう…」と思っていた電子書籍作りが、驚くほど簡単で楽しい作業に変わります。
さあ、あなたもKindle Createを使って、世界に一つだけの本を出版してみませんか? 夢の作家デビューは、もう目の前です!